愛知県の医院開業動向情報
診療所は名古屋市や豊田市に集中、人口当たりの数も不足。
愛知県は東海地方の中枢都市。県庁所在地の名古屋市は日本3大都市圏のひとつです。
愛知県の診療所数は約5,230施設。人口10万人当たりの診療所数に換算すると70.1施設となり、これは全国平均の79.1施設を下回ります。
人口10万人対医師数でも209.4人と全国平均(237.8人)を下回っており、医師数も施設数も足りていません。しかも診療所は名古屋市や豊田市などの都市部に集中しているため、地方を中心に開業するチャンスはかなり高いといえます。東海地方の中心地、愛知県。中京工業地帯の主要都市でもあり、とくに自動車産業が有名なところです。また、味噌カツ、きしめん、天むすなどご当地グルメも豊富な地域です。日本3大都市圏のひとつ名古屋市があることから、大都会のイメージがあるかもしれませんが、郊外に行けば田園風景が広がり、都市と自然が共存する県でもあります。
愛知県の一般診療所数は約5,230施設となっており、これは全国平均(2,140施設)の2倍以上。平成16年から平成26年にかけて520施設も増えています。これは、増減率にすると11.1%の増加を示しており、東海地方ではトップの開業率。全国でも有数の伸び率を示しています。これからも開業のチャンスは大いにあるといえるでしょう。
診療科目で多いのは、内科で約3,260施設、次いで小児科が約1,770施設になっています。
愛知県は名古屋市やその他の一部の都市を除いては、医師不足に陥っている地域が多いです。小児科・産婦人科を筆頭に、幅広い診療科目で新規開業に対する要望が高まっています。とくに深刻な医師不足が起こっているのは東三河地域の奥三河といわれており、豊橋市や田原市でもニーズが高まっています。地域医療に参加してもよいという熱意のある方には開業のチャンスです。
名古屋市(政令指定都市) 医院開業動向情報・医師クリニック開業情報
愛知県の県庁所在地である名古屋市には、厚生労働省の「都道府県-指定都市-中核市別にみた医療施設数-病床数」によると、約1,930施設にもおよぶ診療所があります。この数は、全国の市町村の中で多い施設数です。人口10万人当りの診療所数に換算すると、その数値は85.9施設となり、こちらも高い数値と言えます。
医師数については、人口10万人当りの診療所医師数で見ると、85.5人。県内でも非常に多い人数で、開業医からの人気の高さもうかがえます。
全国の市町村の中でもトップクラスの人口を有し、全部で16の区から成っている名古屋市は、中部地方における中枢都市としての役割も担っています。多くの商業施設が集中している名駅や栄駅周辺は大きな繁華街で、広域からたくさんの人が訪れます。鉄道路線や道路網が整備されていて、交通の便も非常に良いのが特徴です。県内各地や県外へもスムーズにアクセス可能です。
医療環境の充実している名古屋市には、診療所が約1,930施設もあり、愛知県内でも圧倒的な施設数を誇っています。
標榜科目別での施設数を見ると、内科が約1,130施設で最も多く、次が小児科で約530施設と続いています。最も少ない施設数なのは産科です。
名古屋市の医師数を、人口10万人当りの診療所医師数から見ると、85.5人という高い数値です。この数は、県内で最も多い人数と言えるだけでなく、全国の市町村から見ても多い人数です。このように、診療所数、医師の数が充実している名古屋市ですが、それでも開業医へのニーズはあります。医療施設が集まっているエリアで開業する際には、クリニックにオリジナル性を出したり、周辺施設との診療科が重ならないようにしたりするのが得策です。