福島県の医院開業動向情報
平成21年以前から医師や診療所が不足している。
東北地方の南部に位置する福島県。県の一般診療所数は、厚生労働省の「都道府県-指定都市-中核市別にみた医療施設数-病床数」によれば約1,500施設。人口10万人当りの全国平均である77.6施設と比べると71.5施設で下回っています。人口10万人対医師数においても全国平均を下回り、医師が不足しています。ただし、この数値は平成21年の基礎統計によるものなので、平成23年に起きた東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故の影響を受けていません。その後はさらに診療所や医師不足が進んでいると考えられます。そのため、福島県は開業需要が非常に高い地域と言えます。
福島県は3地域に分けることができ、太平洋と阿武隈高地の間に位置する「浜通り」と、阿武隈高地と奥羽山脈の間に位置する「中通り」、奥羽山脈と越後山脈の間に位置する日本海側にある「会津」という分け方になっています。「うつくしま、ふくしま。」のキャッチコピー通り、いずれの地域も自然が豊かで観光地としても人気です。
福島県の一般診療所数は、約1,500施設(厚生労働省の平成21年地域保健医療基礎統計による)となっており、平成10年から平成20年にかけての診療所数の推移は11.8%増加しています。10年の間で診療所数が大きく増えていますが、平成23年の東日本大震災と原発事故の影響で、その後は少なくなっていることが予想されます。診療所の中で一番多い標榜科目は内科で、約1,080施設となっています。次いで多いのが小児科で約410施設。一番少ないのは産科で、約10施設となっています。
福島県では人口10万人対医師数が全国平均を下回っており、深刻な医師不足に陥っています。そのため、幅広い診療科目で診療所やクリニックの開業に対する要望が高まっていると言えます。
中通りの北部に位置する県北地域以外のエリアでは、特に医師数が不足しており、開業医の需要が高いです。