岐阜県の医院開業動向情報
診療所数は増加傾向、岐阜市とそれ以外で医師が偏在。
岐阜県にある診療所数は約1,580施設。岐阜県で医師が多く集まっているのは、岐阜市がある岐阜医療圏と呼ばれる地域で、人口10万人対医師数は172.3人。岐阜市だけなら273.1人とさらに高い数値になっています。一方、岐阜県中南部に位置する中濃医療圏では94.7人、西濃医療圏は70.7人と少ない数値になっており、医師が偏在しているといえます。
また岐阜県にある病院数は102施設、これは人口10万人対病院数にすると、全国平均(6.7施設)を下回る5.0施設となっており、病院だけで県全体をカバーすることはかなり難しいといえます。そのため、郊外や地方を中心にして診療所・クリニックの開業が待たれており、ニーズは十分あるといえるでしょう。東海地方に位置する岐阜県。岐阜県は平成16年から平成26年にかけて一般診療所の数が113施設も増えており、増減率は7.7%となっています。この増減率は愛知県(11.1%)に次いで東海地方で第2位。全国的にも高い増減率となっています。それでも人口10万人対診療所数では77.4施設で、全国平均である79.1施設には及びません。まだまだ新規開業のニーズは高いエリアだといえます。
岐阜市がある岐阜圏域は、人口10万人対医師数が全国平均(237.8人)を上回っていますが、西濃圏域、中濃圏域、東濃圏域(107人)、飛騨圏域(107.9人)は下回ります。とくに中濃圏域は岐阜圏域とは約1.8倍の格差があり、診療所の数も足りていません。また一方で、岐阜県は若年層の女性医師が活躍している県でもあります。岐阜県の男性医師の平均年齢が51.8歳なのに対して、岐阜県の女性医師の平均年齢は45.8歳。若くエネルギッシュな女性が活躍しています。
女性医師に人気のある診療科目は、小児科や産婦人科です。小児科は県下1,579の一般診療所の中でも583施設に開かれている人気の診療科で、産婦人科は人手不足と高齢化から需要が高い診療科となっており、それぞれ開業のチャンスは高いといえるでしょう。