高知県の医院開業動向情報
全国平均より病院数が多く、診療所数が少ない傾向。
坂本龍馬や板垣退助、吉田茂など歴史的な偉人たちを多く輩出してきた高知県。おおらかな中にも一本芯が通ったような県民性で知られています。
高知県の病院施設は充実しているものの、診療所やクリニックはまだ足りていない状況です。県下には約570の一般診療所がありますが、これは人口10万人当たりの一般診療所数に換算すると77.1施設で、四国地方では最低の数値となっています。都市部に集中しがちになる医療施設の地域偏在性をも加味すると、診療所やクリニックの開業ニーズは高いといえるでしょう。高知県は豊かな森林と清涼な水資源に恵まれた県です。四国地方の南部に位置し、北は四国山地、南は太平洋に囲まれており、自然が美しい、日本最後の清流といわれる四万十川もあります。一年を通して温暖な気候で暮らしやすい土地柄ですから、都会の喧騒から離れて、ゆったりとした暮らしを望まれる開業医にはおすすめの地域です。
高知県には、約570の一般診療所があります。これは、人口10万人当たりの一般診療所数に換算すると77.1施設。全国平均が79.1施設ですから、若干少ない数値です。ただし、高知県は人口10万人当たりの病院数が全国第1位と、医療施設に恵まれている県でもあります。
医療施設が充実傾向にあるためか、平成16年から平成26年にかけて、診療所数は逆に33施設も減っています。これは増減率にすると-5.8,%で、四国地方では他県が軒並み診療所数を増やしていることを考えても、高知県は特殊な状況にあります。
しかし東西に細長い地形の高知県では、現有の病院だけではカバーしきれない地域もあります。そのため個人の診療所やクリニックに期待されている役割は、まだ大きいといえるでしょう。
医師の減少が懸念されている産婦人科や小児科、これからもニーズがさらに高まっていくであろう在宅療養支援診療所など、将来予測も踏まえながら開業することで道は開けてくるはずです。