大阪府の医院開業動向情報
人口対比では診療所は不足傾向だが、競争が激しい。
近畿地方最大の都市・大阪市。くいだおれの街として有名で、たこ焼きやお好み焼きなどのグルメ料理が豊富にあります。
大阪市のある大阪府の一般診療所の数は約8,310施設、これは全国平均の約2,140施設を大幅に上回り、約4倍に迫る勢いです。人口10万人当たりの一般診療所数に換算すると、94.0施設となり、全国平均の79.1施設を大幅に上回ります。
ただし、人口10万人対病院数では全国平均を下回り、医師の地域偏在など問題も抱えています。大阪府の人口885万人の生活を支えるには、まだまだ開業医が求められている状況です。近畿地方のほぼ中心部に位置しており、関西地方の最大の都市である大阪府。お笑いのメッカでもあり、ひょうきんで親しみやすい人柄で知られています。
大阪府の一般診療所の数は約8,310施設で、平成16年から平成26年にかけて189施設も増えています。これを増減率でみると2.3%の増加になります。ただしこの数字は、新規開業する診療所やクリニックが無条件に増えているのではなく、廃業と開業がそれぞれ増えて相殺された結果であると考えたほうがよいでしょう。
実際、人口10万人当たりの診療所数は、全国平均である79.1施設を大幅に上回る94.0施設となっており、かなりの充実傾向にあります。大阪市など診療所が集中している地域で開業するには、競争力を備え、特色性も強く打ち出していく必要があります。
そのため、これから開業を志す医師は、大阪府の中の医師不足を抱えている地域に目を向けたり、需要のある診療科目で開業したりするなどの、競争力の強化や適切な経営戦略が必要になるでしょう。北河内、中河内、堺市、泉州といった地域が医師不足気味であり、小児科や産婦人科などの整備が求められているなど、こうした地域事情や医療事情を押さえておくことが成功の鍵となりそうです。
大阪府(政令指定都市) 医院開業動向情報・医師クリニック開業情報
大阪府の府庁所在地であり、政令指定都市でもある大阪市。厚生労働省の「都道府県-指定都市-中核市別にみた医療施設数-病床数」によると、市内の診療所数は、約3,330施設。大阪府内はもちろん、全国の市区町村から見ても、トップクラスの施設数です。人口10万人当りの診療所数に換算しても非常に多く、125.6施設です。
医師数についても府内で飛び抜けて多く、人口10万対診療所医師数は121.9人となります。こうした数値を見ても、開業医から人気の高い都市であることがわかります。
近畿地方における経済や行政、交通などの中心地、大阪市は、首都である東京に次ぐ経済規模を誇る、大都市です。大阪湾の沿岸、北西部にかけては大企業の工場が建ち並び、阪神工業地帯が広がっています。たくさんの企業が集中していることからも交通網が非常に発達しており、JR各線や私鉄、地下鉄など、さまざまな路線が市内を走っています。
大阪市には医療機関も多数あり、医療面においても西日本の中心的な存在として機能しています。
市内には約3,330もの診療所があり、市民の健康を支えています。標榜科目別で診療所を見た時、一番多い施設数なのが内科で、約2,070施設です。次いで多いのが小児科で、約600施設。最も少ないのが産科です。
このように、市内にはたくさんの診療所が立地しており、医師から人気の開業地であることがわかります。
人口10万人当りの診療所医師数については121.9人です。この数値からも、多くの医師が大阪市内で活躍していることがわかり、府内の中でも特に医療環境が充実した都市だと言えます。
診療所数、医師数ともに充実している大阪市内で開業をお考えの方は、周辺に立地している診療所との差別化を図ったり、不足傾向にある診療科を開設したりすることも検討してみてはいかがでしょうか。
堺市(政令指定都市) 医院開業動向情報・医師クリニック開業情報
大阪府における政令指定都市のひとつ、堺市。市内に立地している診療所数は、厚生労働省の「都道府県-指定都市-中核市別にみた医療施設数-病床数」によると、約700施設です。これを人口10万人当りの診療所数に換算すると、84.7施設です。大阪市には及びませんが、これは全国的に見ても多い施設数と言えます。
一方、人口10万人当りの診療所医師数に関しては、75.7人。医師数がまだ足りていない傾向があるので、開業医に対するニーズも高く、開業地にはおすすめです。
大阪府内では、大阪市に次ぐ人口と面積を有している堺市は、大阪市のベッドタウンとしての機能も持っています。堺東駅周辺のエリアは商業の中心地で、百貨店や商店街が集まりにぎわいを見せています。鉄道や道路などの交通網も発達しているため、県内外へのアクセスにも便利です。
市内には、診療所が約700施設あり、地域医療を支える役割を担っています。標榜科目別に施設数を見ると、一番多いのが内科で、約400施設です。次に多いのが小児科で、約130施設。最も少ないのが脳神経外科です。
大阪府内において、堺市の医療環境は大阪市に次ぐ中心的な役割を担っており、やりがいを十分に感しながら働けるでしょう。住みやすく働きやすい環境も整っているので、開業医からの人気も高い地域です。
堺市の人口10万人当りの診療所医師数は、75.7人です。大阪市から比べると医師数に不足感があるので、開業医に対する需要も高いと言えます。市内の人口は多く、患者さんも多いため、クリニックを開設するには最適な環境です。開業をお考えの方は、ぜひこの地で検討してみてはいかがでしょうか。地域医療に貢献しながら、やりがいを持って働くことができます。