私たちの流儀(会員限定)

【第6回】勝俣 範之

勝俣 範之のイメージ

勝俣 範之

日本医科大学武蔵小杉病院 腫瘍内科教授

腫瘍内科医として、患者ががんとよりよい共存を目指せるような
“ナビゲーター役”に徹する

日本の腫瘍内科医は近年、増加傾向にあるものの、欧米諸国に比べると圧倒的に数が足りず、あらゆる部位のがんを診ることができる腫瘍内科医の少なさも指摘されている。そんななかにあって、日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授の勝俣範之(かつまた・のりゆき)医師は、がん治療の最前線に立ち、患者ががんとよりよい共存を目指せるような“ナビゲーター役”に徹している。
「抗がん剤は効かない」「がんもどき理論」「がん放置療法」などの主張で広く知られる近藤誠医師に対しては、一般向けの本を出版して科学的反論も行う。勝俣氏が語る言葉に耳を傾け、科学的反論を著した一般書を繰っていくと、腫瘍内科医そして医療のあるべき姿が浮かび上がってくる。

プロフィール

1963年生まれ。富山医科薬科大学医学部卒業。92年から国立がんセンター中央病院内科レジデント。その後、同院第一領域外来部乳腺科医員、同院薬物療法部薬物療法室医長などを経て、2004年1月ハーバード大学公衆衛生院に留学。帰国後、同年4月から同院第二通院治療センター医長。10年に国立がん研究センター中央病院乳腺科・腫瘍内科外来医長となり、11年10月から現職。専門は、内科腫瘍学、抗がん剤の支持療法、乳がん・婦人科がんの化学療法など。所属学会は、日本臨床腫瘍学会、日本癌学会、日本癌治療学会、日本内科学会など。がん薬物療法専門医。医学博士。

記事と関連する勝俣範之氏の主な論文

Dose-dense paclitaxel once a week in combination with carboplatin every 3 weeks for advanced ovarian cancer
:
a phase 3, open-label, randomised controlled trial. Lancet 2009; 374:1331-38

Long-term results of dose-dense paclitaxel and carboplatin versus conventional paclitaxel and carboplatin for treatment of advanced epithelial ovarian, fallopian tube, or primary peritoneal cancer (JGOG3016) :a randomised, controlled, open-label trial. Lancet Oncol.2013 Sep;14(10):1020-6

記事に登場する勝俣範之氏の著書

『「抗がん剤は効かない」の罪』(毎日新聞社)
『医療否定本の嘘』(扶桑社)

腫瘍内科医は、がんの内科医。がん診療全般にかかわり
がん治療のコーディネーターもするのが本来の役割

会員限定コンテンツ

この記事を閲覧するには、
会員ログインが必要です。

ログイン・会員登録

私たちの流儀一覧