「運転資金」
【うんてんしきん】クリニック開院後、毎月の経営を回していくのに必要となる資金のこと。開院時までにかかるイニシャルコストに対し、ランニングコストとも呼ばれます。文字どおり、開院したクリニックを営んでいくのに必要な費用で、ローン返済費用やテナント賃料、スタッフに支払う人件費、福利厚生費、医療機器等のリース料、水道光熱費、通信費などがこれに当たります。診療報酬が入金されるのは、請求後約2カ月後になりますので、それを見越した金額を用意しておかなければ開院早々資金ショートする事態にもなりかねません。
運転資金には、金融機関などからの借入金を充てることも多いのですが、クリニックが軌道に乗るまで長期的に持ち出す必要のある費用なので、自己資金を残しておいてこれに充てることも少なくありません。運転資金に余裕がないと、資金繰りのことだけで頭がいっぱいになり、せっかく立ち上げた理想のクリニックが重くのしかかることになりますので、開院後1年間くらいのキャッシュフローを事前に綿密に練っておくことが望ましいでしょう。